文章のリズムを整えて読者を魅了する10のテクニック

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Webライティングにおいて、文章のリズムはとても大切です。リズムが悪いと読みにくく、読者が途中で離れてしまいます。

逆に、リズムがよい文章は読み進めやすく、読者に最後まで読んでもらえるでしょう。

その結果、読者のサイト滞在時間が長くなるため、Googleにも価値のある記事として高評価してもらえます。

この記事では、リズム感を整えるために誰でも簡単に使えるテクニックを紹介しますので、参考にしてください。

文章のリズムを整える10のテクニック

文章のリズムを整えるテクニック

文章のリズムを改善するために、次のようなテクニックを使ってみましょう。

  1. 表現方法を統一する
  2. 同じ文末表現は連続2回までとする
  3. 「の」の連続も2回までとする
  4. 冗長表現を避ける
  5. 体言止めを効果的に用いる
  6. 見出しを小まめに設置する
  7. 適度に改行する
  8. 漢字とひらがなのバランスは「3:7」を意識する
  9. 適切な位置に読点「、」を打つ
  10. 接続詞の使用は最小限にする

順番に詳しく解説していきます。

1.表現方法を統一する

文章のリズムを整えるうえで、表現方法の統一はとても重要です。

次の例文を読んでみてください。

表現方法を統一していない文章
私は本を読むのが好きである。特にミステリーが大好きです。いつも新しい本を探している

この例文は「ですます調」と「である調」が混在しており、文ごとにリズムが変わるのでとても読みにくいですよね。

どちらを採用してもよいのですが、今回は「ですます調」で統一してみます。

表現方法を統一した文章
私は本を読むのが好きです。特にミステリーが大好きです。いつも新しい本を探しています

一定のリズムで読みやすい表現に改善できました。

「ですます調」や「である調」の統一以外にも、「私」や「僕」などの主語表現を統一するのも重要です。

また、以下のような表現については、ひらがなで書くのか漢字を使うのか統一しておくとよいでしょう。

  • 「〜と言える」or「〜といえる」
  • 「〜して下さい」or「〜してください」
  • 「〜すると良い」or「〜するとよい」

2.同じ文末表現は連続2回までとする

同じ文末表現を連続して3回以上使うと、リズムが単調になってしまいます。

たとえば、次のような文章には注意しましょう。

同じ文末表現が連続している文章
私は文章を書く仕事をしています。美容関係の記事を得意としています。その他のジャンルのご依頼も受けています

全ての文末が「〜ます」なので、リズムが単調ですよね。また、読者に稚拙な印象を与えてしまいます。

以下のようにバリエーションを付けてみましょう。

文末表現にバリエーションを付けた文章
私は文章を書く仕事をしています。美容関係の記事が得意です。その他のジャンルもご依頼ください

このように、「ですます調」で文章を書く場合は、

  • 〜です
  • 〜ます
  • 〜でした
  • 〜ました
  • 〜でしょう
  • 〜ください
  • 〜ですよね

などを用いて、文末表現を工夫しましょう。

文末表現については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

3.「の」の連続も2回までとする

「の」を3回以上連続で使うと、主語や述語が長くなりすぎ、文章のリズムが悪くなります。

たとえば、次のような文章は避けましょう。

「の」が連続している文章
仕事こだわりポイント1つは、効率です。

「の」が4回も連続しているので、読みにくいですよね。

以下のように改善してみましょう。

「の」が連続していない文章
仕事こだわっているポイント1つは、効率です。

4.冗長表現を避ける

冗長表現とは、次のような無駄に長い表現を意味します。

冗長な文章
私は文章を書くことができます

以下のようにシンプルに書きましょう。

シンプルな文章
私は文章を書けます

冗長表現を多用すると読みにくいため、シンプルな表現を心がけましょう。

冗長表現の改善方法は以下の記事でも詳しく解説していますので、気になる人はチェックしてみてください。

5.体言止めを効果的に用いる

体言止めとは、以下のように文末を名詞や代名詞などで止める表現です。

体言止めを使った文章
文章を書くときに大切なのはリズム

体言止めは、文末表現が単調になってしまうのを防ぐのに効果的です。「〜です」や「〜ます」などのバリエーションに加えて、用いてみてください。

ただし、体言止めを多用すると、次のような読みにくい文章になってしまいます。

体言止めを多用した文章
私の特技は文章を書くこと。得意ジャンルは美容。記事を書くときに大切にしているのはリズム

単調なリズムを変えたいときにだけ、スパイスのようなイメージで使いましょう。

体言止めの効果を最大化するコツについては、次の記事で詳しく解説しています。

6.見出しを小まめに設置する

文章だけが長く続くとリズムが単調になるだけでなく、要点を掴みにくくなります。

適切な位置に見出しを設置して、読者を疲れさせないように配慮しましょう。

Web上の文章においては、見出し(h2)や小見出し(h3)を設置するのが重要です。

たとえば、この記事は全体で約3,000文字あるのですが、200〜300文字ごとに「1.○○」といった小見出し(h3)を設置しています。

見出しには、その項目の内容を端的かつ具体的に記載し、見出しだけ読んでも記事全体の内容を把握できるように考慮しましょう。

7.適度に改行する

適度に改行すると、読者はリズムよく読み進められます。内容が切り変わる部分に合わせ、2〜3行ごとに改行するとよいでしょう。

また、近年はスマホで記事を読む人も多いため、小さな画面でも読みやすくすることが大切です。

この記事はスマホでも読みやすいように、基本的に1文ごと(短い文なら2文ごと)に改行しています。

改行のテクニックは、下記の記事でも詳しく解説していますので読んでみてください。

8.漢字とひらがなのバランスは「3:7」を意識する

厳密に守る必要はありませんが、漢字とひらがなのよいバランスは「3:7」程度です。

極端な例ですが、次の文章を読んでみてください。

ひらがなだけの文章
わたしのしごとはぶんしょうをかくことです。

ひらがなだけでは区切り目がわかりにくく、読みにくいですよね。

ひらがなと漢字のバランスがよい文章
私の仕事は文章を書くことです。

このように漢字とひらがなをよいバランスで使いましょう。

漢字とひらがなの使い分けに悩むときは、次の記事を参考にしてください。

9.適切な位置に読点「、」を打つ

文中の適切な位置に読点を打つことでリズムを改善できます。

読点の位置に迷ったときは、声に出して読んでみるとよいでしょう。スラスラと読めるように読点の位置を調整してください。

また、読点を打つ位置により、意味が変わってしまう場合もあるので注意しましょう。

次の例文を読んでみてください。

2つの意味にとれる文章
私は音楽を聴きながら料理をする妻を見た。

この文では、音楽を聴いているのは「私」なのか「妻」なのか判断できません。

読点のある文章(1)
私は音楽を聴きながら料理をする妻を見た。(音楽を聴いているのは「妻」)

または、

読点のある文章(2)
私は音楽を聴きながら料理をする妻を見た。(音楽を聴いているのは「私」)

のように適切な位置に読点を打ち、どちらの意味かはっきりさせましょう。

読者が意味を理解するのに時間がかかると、読むリズムが崩れてしまいます。

10.接続詞の使用は最小限にする

次の例文のように、接続詞を多用すると文章が間延びし、リズムが悪くなってしまいます。

接続詞を多用した文章
私は金融関係の会社に勤めている。そして、部長の役職に就いている。また、部下は50人もいる。しかし、仕事ができる部下は少ない。

接続詞を使わなくても意味が通じる場合は、省略したり、1文にまとめたりしましょう。

接続詞を使っていない文章
私は金融関係の会社に勤めており、部長の役職に就いている。部下は50人もいるのだが、仕事ができる部下は少ない。

リズムのよい文章を書くための練習方法

リズムのよい文章を書けるようになるために、次のような方法でトレーニングしましょう。

1.文章を書く機会を増やす

いくら知識を詰め込んでも、実際に書いてみなければ文章力は向上しません。

普段からできるだけ文章を書くようにしましょう。

日記でもOKですが、できれば他人に読まれる前提で書くのがおすすめです。

無料ブログなどを利用して文章を書き、どんどん公開していきましょう。

2.リズムのよい文章を書く人の真似をする

まずは人の真似をすると効率よくスキルアップできます。

小説家ではなくWebライターなどを目指しているなら、

  • エッセイ
  • ビジネス書

など、物語よりも説明的な文章のほうが参考になるでしょう。

とくにおすすめなのは、松浦弥太郎さんのエッセイです。松浦さんは雑誌「暮しの手帖」の元編集長で、エッセイストとしても活躍しています。

リズムのよい文章でとても読みやすいため、ぜひ参考にしてみてください。

書き終えたら音読して文章のリズムを確認しよう!

以上、文章のリズムを整える10のテクニックを紹介しました。

文章を書き終えたら、最低1回は声に出して読んでみてください。

スラスラと読めればOKですが、何度も読み返す部分はリズムが悪い可能性があります。

読みにくいことには何らかの原因があるため、ここまでのポイントを再度確認して修正しましょう。

読みやすい文章の書き方については次の記事でも紹介していますので、あわせて読んでみてください。

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