漢数字・算用数字の使い分け一覧!迷わず文章を書くコツを紹介

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漢数字・算用数字の使い分け一覧

漢数字(一二三四五…)と算用数字(12345…)のどちらを使うかは、文章を書いているときに悩むポイントのひとつです。

絶対的な決まりはありませんが、ある程度の根拠をもって表記ルールを作成しておけば、迷わずスムーズに文章を書けるでしょう。

そこでこの記事では、例文を用いながら漢数字と算用数字を使い分けるコツを紹介します。

主にWebサイトやブログなど、あまり堅くない文章における使い分けを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

漢数字と算用数字の使い分けを7つのポイントで紹介

Webサイトやブログなどの文章は横書きであるため、基本的には算用数字を用いるとよいでしょう。

一方、縦書きの場合は漢数字を使うのが基本です。

ただし、横書きの場合でも漢数字のほうが適切な場面もあります。

以下、漢数字と算用数字を使い分けるポイントを解説しますので、順番にチェックしていきましょう。

1.別の数字に書き換えられる場合は「算用数字」

別の数字に書き換えられるかどうかは、判断基準のひとつです。

以下のように使い分けるとよいでしょう。

  • 別の数字に書き換えられる場合:算用数字
  • 別の数字に書き換えられない場合:漢数字

例文で確認してみましょう。

次の文中の数字は、別の数字に書き換えても文章として成立するため、算用数字を使っています。

例文(算用数字)
・彼女は1日で夏休みの宿題を終わらせた。
2週間の合宿でスキルアップを目指す。
3回目の告白でようやく想いが伝わった。
・彼はタワーマンションの5階に住んでいる。

逆に、以下の文中の数字を別の数字に置き換えると文章として成立しなくなるため、漢数字を用いています。

例文(漢数字)
・念願の一戸建てを購入した。
・部下に一気飲みをさせるのはパワハラに該当する。
・彼がリーダーを引き継いだものの、三日天下に終わった。

2.順序を表す場合は「算用数字」

以下の例文のように、順序を表す場合は算用数字を用いるのが適切です。

例文(算用数字)
・続編は1作目ほどおもしろくはない。
2人目の対戦相手は強敵だ。
3回目のデートで告白する。
5杯食べたところでギブアップした。

ただし、次の文中の数字は順序を表しているともいえますが、別の数字に置き換えることはできないため、漢数字のほうが適切でしょう。

例文(漢数字)
・私は家庭を一番大切にしている。
一から十まで説明しなければならない。

3.数量を表す場合は「算用数字」

以下の例文のように、数量を表す場合は算用数字を用いましょう。

例文(算用数字)
10kgの米を歩いて持って帰った。
50枚以上のレシートが財布から出てきた。
500キロバトルを超えたらオンエアは確実である。
3,000文字の文章を書くのは大変だった。

4.日付を記載する場合は「算用数字」

日付を記載する場合も、次の例文のように算用数字を使うのが基本です。

例文(算用数字)
3月9日は彼の誕生日だ。
11月22日は「いい夫婦の日」である。

5.複数の数字を並べる場合は「算用数字」

複数の数字を並べる場合も、算用数字を使いましょう。

例文(算用数字)
5〜7人でする人狼ゲームは盛り上がる。
23〜27歳までは介護関係の仕事をしていた。

6.ことわざや慣用句は「漢数字」

ことわざや慣用句の数字は、別の数字に置き換えられないため、漢数字で表記しましょう。

例文(漢数字)
「一年の計は元旦にあり」というが実行したことはない。
「三度目の正直」という言葉を信じて挑戦したが、失敗した。

7.熟語中の数字は「漢数字」

熟語中で使う数字は、漢数字で記載するほうが適切です。

例文(漢数字)
・個人事業は一朝一夕で成功するものではない。
第三者が文句を言うべきではない。
千載一遇のチャンスを逃してしまった。

漢数字or算用数字orひらがな?迷いがちなポイントを紹介

ここまで、漢数字と算用数字を使い分けるコツを解説しましたが、他にも迷いがちなポイントはあります。

順番に見ていきましょう。

桁数の多い数字は漢数字・算用数字を併用すると読みやすい

桁数の多い人口や金額などを表記する場合は、漢数字と算用数字を併用すると読みやすいでしょう。

  • 4桁までの数字:算用数字
  • それ以上の数字:万・億・兆などを併用する

といったルールを決めておくと読みやすい文章を書けます。

例文
1万5,000円の洋服を買った。
2万円を渡して、5,000円のおつりを受け取った。
・私が住んでいる市の人口は162万2,627人です。
・最高賞金額は1億3,000万円だった。

「一人ひとり」は漢数字とひらがなを併用すると読みやすい

  • ひとりひとり
  • 一人一人
  • 一人ひとり

という3パターンの書き方があり、絶対的な正解はありませんが、「一人ひとり」と漢数字とひらがなを併用して書くと読みやすいでしょう。

「一つひとつ」も同様です。

同じルールで考えると、「一回いっかい」と表記することになりますが、あまり文章中で用いることはないため、「その都度」などと書き換えてしまったほうがよいでしょう。

例文
一人ひとりに違う目的がある。
一つひとつ丁寧に考えることが大切。

全体のなかの「ひとつ」はひらがなで書くのが適切

  • 全体のなかの「ひとつ」
  • 全体のなかの「ひとり」

という場合は、ひらがなで書くと読みやすいでしょう。

もちろん、絶対的なルールではないため、「1つ」「一つ」などと記載しても問題ありません。

例文
・漢数字と算用数字のどちらを使うかは、迷いがちなポイントのひとつです。
・彼は会社の重要人物のひとりだ。

漢数字と算用数字を使い分けて読みやすい文章を書こう!

今回は、漢数字と算用数字を使い分けるポイントについて解説しました。

メディアによって適切な表記方法は異なりますが、自分なりの表記ルールを決めておけば、迷うことなく文章を作成できるでしょう。

参考文献

以下の記事では、漢字とひらがなの使い分けについて解説していますので、あわせて読んでみてください。

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