漢数字(一二三四五…)と算用数字(12345…)のどちらを使うかは、文章を書いているときに悩むポイントのひとつです。
絶対的な決まりはありませんが、ある程度の根拠をもって表記ルールを作成しておけば、迷わずスムーズに文章を書けるでしょう。
そこでこの記事では、例文を用いながら漢数字と算用数字を使い分けるコツを紹介します。
使い分けに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください!
目次
漢数字と算用数字の使い分けを7つのポイントで紹介
Webサイトやブログなどの文章は横書きであるため、基本的には算用数字を用いるとよいでしょう。
一方、縦書きの場合は漢数字を使うのが基本です。
ただし、横書きの場合でも漢数字のほうが適切な場面もあります。
以下、漢数字と算用数字を使い分けるポイントを解説しますので、順番にチェックしていきましょう。
1.別の数字に書き換えられる場合は「算用数字」
別の数字に書き換えられるかどうかは、判断基準のひとつです。
以下のように使い分けるとよいでしょう。
- 別の数字に書き換えられる場合:算用数字
- 別の数字に書き換えられない場合:漢数字
例文で確認してみましょう。
次の文中の数字は、別の数字に書き換えても文章として成立するため、算用数字を使っています。
逆に、以下の文中の数字を別の数字に置き換えると文章として成立しなくなるため、漢数字を用いています。
2.順序を表す場合は「算用数字」
以下の例文のように、順序を表す場合は算用数字を用いるのが適切です。
ただし、次の文中の数字は順序を表しているともいえますが、別の数字に置き換えることはできないため、漢数字のほうが適切でしょう。
3.数量を表す場合は「算用数字」
以下の例文のように、数量を表す場合は算用数字を用いましょう。
4.日付を記載する場合は「算用数字」
日付を記載する場合も、次の例文のように算用数字を使うのが基本です。
5.複数の数字を並べる場合は「算用数字」
複数の数字を並べる場合も、算用数字を使いましょう。
6.ことわざや慣用句は「漢数字」
ことわざや慣用句の数字は、別の数字に置き換えられないため、漢数字で表記しましょう。
7.熟語中の数字は「漢数字」
熟語中で使う数字は、漢数字で記載するほうが適切です。
漢数字 or 算用数字 or ひらがな?迷いがちなポイントを紹介
ここまで、漢数字と算用数字を使い分けるコツを解説しましたが、他にも迷いがちなポイントはあります。
順番に見ていきましょう。
桁数の多い数字は漢数字・算用数字を併用すると読みやすい
桁数の多い人口や金額などを表記する場合は、漢数字と算用数字を併用すると読みやすいでしょう。
- 4桁までの数字:算用数字
- それ以上の数字:万・億・兆などを併用する
といったルールを決めておくと読みやすい文章を書けます。
「一人ひとり」は漢数字とひらがなを併用すると読みやすい
- ひとりひとり
- 一人一人
- 一人ひとり
という3パターンの書き方があり、絶対的な正解はありませんが、「一人ひとり」と漢数字とひらがなを併用して書くと読みやすいでしょう。
「一つひとつ」も同様です。
同じルールで考えると、「一回いっかい」と表記することになりますが、あまり文章中で用いることはないため、「その都度」などと書き換えてしまったほうがよいでしょう。
全体のなかの「ひとつ」はひらがなで書くのが適切
- 全体のなかの「ひとつ」
- 全体のなかの「ひとり」
という場合は、ひらがなで書くと読みやすいでしょう。
もちろん、絶対的なルールではないため、「1つ」「一つ」などと記載しても問題ありません。
履歴書や封筒の場合は漢数字 or 算用数字?
ここまではWebサイトなどにおける使い分けについて解説してきましたが、履歴書や封筒の場合はどう使い分けたらよいのでしょうか?
以下、使い分けのポイントを紹介します。
履歴書の場合は算用数字を使うのが一般的
履歴書は横書きであるケースが多いため、算用数字を使うのが一般的です。
- 日付
- 住所
- 生年月日
- 電話番号
などは算用数字で記載します。
和暦・西暦はどちらで書いても問題ありませんが、表記は統一しておきましょう。
また、「令和1年」ではなく「令和元年」とするのが基本です。
封筒の場合は読みやすさを考えることが大切
郵便番号の部分は算用数字で書きましょう。
縦書きの封筒の場合、住所などは漢数字で書くのが一般的です。
ただし、「一二三」が連続すると読みにくくなってしまうため、算用数字で書いても問題ありません。
漢数字と算用数字を使い分けて読みやすい文章を書こう!
今回は、漢数字と算用数字を使い分けるポイントについて解説しました。
メディアによって適切な表記方法は異なりますが、自分なりの表記ルールを決めておけば、迷うことなく文章を作成できるでしょう。
以下の記事では、漢字とひらがなの使い分けについて解説していますので、あわせて読んでみてください。
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