読みやすい文章を書くことで、
- 読了率が上がる
- ファンが増える
- 売上がアップする
- 検索エンジンの評価が上がる
といった効果を期待できます。
読みやすい文章を書くために、特別なスキルは必要ありません。いくつかのポイントを知っておくだけで、最後まで読んでもらえる文章を書けるでしょう!
この記事では、読みやすい文章を書くためのコツを紹介します。誰でも簡単に実践できますので、ぜひチェックしてください。
目次
読みやすい文章とは「読者のストレスが少ない文章」
読みやすい文章とは、どのような文章でしょうか?
- 誤字脱字がない
- 説明がわかりやすい
- 知りたい情報が手に入る
などなど、答えは無数にありそうですね。
どの答えも間違いではありませんが、ここでは「読者のストレスが少ない文章=読みやすい文章」として、簡単に実践できる執筆テクニックを紹介します。
ストレスを感じる文章は最後まで読んでもらえない
- 文章の構造が複雑すぎる
- 主語がわかりにくい
- 難しい言葉が多すぎる
といった状態だと、内容を理解するためにエネルギーが必要となり、読者のストレスが増えてしまいます。
いくら有益な情報を書いたとしても、ストレスを感じる文章は最後まで読んでもらえません!
とくにWebサイトの記事の場合、
- 無料で読めるため途中でやめても損をしない
- 簡単かつスピーディーに情報を得たい読者が多い
といった理由から、最後まで読み進めてもらうのはとても難しいのです。
読了率が下がると、
- 本当に伝えたい内容が伝わらない
- 商品やサービスが売れない
- 検索エンジンによる評価が下がる
という結果につながってしまいます。
読みやすい文章を書くテクニックを身につけ、多くの読者を獲得しましょう。
読みやすい文章の文字数
絶対的な正解はありませんが、Webライティングの場合は3,000〜5,000文字でまとめるケースが多いでしょう。
文字数を増やして検索上位を狙うこともありますが、長い文章を書くときは全体の構成をわかりやすくしなければ途中で離脱されてしまいます。
文章を書くのが苦手という人は、3,000文字程度でまとめてみるのがおすすめです!
読みやすい文章の書き方!現役ライターが10のコツを伝授
読みやすい文章を書くためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 主語と述語のねじれをなくす
- 単文・重文・複文を使い分ける
- 指示語を使いすぎない
- 漢字とひらがなのバランスに注意する
- 体言止めを多用しない
- 一般性のない言葉を使わない
- 約物に頼りすぎない
- 安易に「が」でつなげない
- 適度に箇条書きを用いる
- 係り受けの距離を近づける
それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
1.主語と述語のねじれをなくす
「ねじれ」とは、主語と述語が正しく結びついていない状態のことです。主語と述語がねじれていると、読者が混乱してしまうため注意しましょう。
次の例文を読んでみてください。
主語「私の仕事は」と述語「書きます」が結びついていないため、違和感がありますよね。
以下のように修正してみます。
主語と述語が正しく結びついて、読みやすい文章になりました。
主語と述語のねじれについては次の記事でも解説していますので、詳しく知りたい人はチェックしてみてください。
2.単文・重文・複文を使い分ける
読みやすい文章を書くためには、単文・重文・複文をうまく使い分けることが大切です。それぞれの特徴は以下のとおり。
- 単文:主語と述語の組み合わせが1つだけの文
- 重文:主語と述語の組み合わせが2つ以上あり、対等な関係で並んでいる文
- 複文:主語と述語の組み合わせが2つ以上あり、対等ではない関係になっている文
重文や複文を用いると長い文を書けますが、あまりに複雑な構造にすると読みにくい文章になるため注意しましょう。
次の例文を読んでみてください。
主語や述語が複雑に絡み合っていて、意味を理解するのに時間がかかりますよね。
少し極端ですが、思い切ってすべて単文に分解してみましょう。
意味は理解しやすくなりましたが、幼稚な印象になってしまいました。
以下のように、適度に複文を使ってみましょう。
文が適度につながって、スラスラと読めるようになりました。
単文・重文・複文をどの程度のバランスで用いるべきかは、文章の内容やターゲットによっても異なります。適度に分解したり、つなげたりして読みやすく改善しましょう。
単文・重文・複文については、次の記事でも詳しく解説しています。
3.指示語を使いすぎない
読みやすい文章を書くうえでは、
- これ
- それ
- あれ
- どれ
といった指示語を使いすぎないようにしましょう。
指示語は「こそあど言葉」とも呼ばれ、長い名詞などを短く表記できるため便利なのですが、多用すると文章が抽象的になってしまいます。
指示語の多用は、読者に対しても不親切です。読者は、指示語の中身をいちいち考える必要があるため、スラスラと読み進められません。
次の例文を見てみましょう。
「それ」が何を指しているのか、わかりにくいですよね。次の5通りに解釈できてしまいます。
- 文章を書くこと
- 参考書を読むこと
- 添削サービスを受けること
- 勉強すること
- そのすべて
以下のように改善してみましょう。
具体的に書くことで、意味が明確になりました。
- 彼 / 彼女
- 前者 / 後者
といった言葉の使いすぎにも注意しましょう。
4.漢字とひらがなのバランスに注意する
次の例文を読んでみてください。
全体的に黒っぽい印象ですよね。漢字が多すぎると、第一印象で「難しそう…」と思われ、読んでもらえない可能性もあるため注意が必要です。
以下のように改善してみましょう。
漢字表記が適切ではない言葉を「開く」ことで、読みやすい文章になりました。
漢字とひらがなの使い分けについては、表記ルールを決めておくと悩まずスムーズに文章を書けるでしょう。
以下の記事で、使い分けのポイントについて詳しく解説していますので、参考にしてください。
5.体言止めを多用しない
体言止めとは、文末を名詞や代名詞などの体言で終わらせる表現方法です。
- 文末のバリエーションが増える
- 文章のリズムがよくなる
といったメリットがありますが、多用すると読者を混乱させる可能性もあるため注意しましょう。
体言止めを使った次の文を読んでみてください。
体言止めによって省略されている部分は、「購入する」という現在のことを表しているのか、「購入した」という過去のことを表しているのか、判別できません。
体言止めを使いすぎると、読者が想像しなければならない部分が増え、疲れて途中で離脱してしまう可能性もあります。便利だからといって、多用するのは避けましょう。
体言止めを使うときのテクニックについては次の記事で紹介していますので、あわせて読んでみてください。
6.一般性のない言葉を使わない
読みやすい文章に仕上げたいなら、一般性のない専門用語や業界用語を使わないように注意しましょう。
記事のターゲットにもよりますが、以下のようなビジネス言葉を多用するのもおすすめできません。
- アジェンダ(計画・予定)
- バイアス(偏見・先入観)
- アサインする(任命する・割り当てる)
- コミットする(関わる・結果を約束する)
「賢そうな文章を書きたい」などと思うと、読者に不親切になりがちです。ターゲットに合わせて、伝わりやすい表現を選びましょう。
7.約物に頼りすぎない
約物とは、文字や数字以外の記号のことです。以下のようなものがあります。
! ? 〜 … () 「」 『』 【】
適度に使うと、重要な部分を強調できたり、意味が伝わりやすくなったりしますが、多用は禁物です。
次の例文を読んでみてください。
約物が乱用されており、何が重要なのかわかりにくいですよね。押し付けがましい印象も受けてしまいます。
以下のように改善してみましょう。
Webサイトに掲載する文章の場合は、約物を使わず、
- 太字
- アンダーライン
などで強調するのもおすすめです。
8.安易に「が」でつなげない
接続助詞「が」の使い方にも注意しましょう。次の例文を読んでみてください。
「が」を使うと簡単に文をつなげます。ただし、「が」には逆説のイメージも強いため、文の後半にネガティブな内容が書かれているように感じてしまいます。
今回の場合は、ネガティブな内容につながるわけではないため、順接を用いたほうが読みやすいでしょう。
9.適度に箇条書きを用いる
適度に箇条書きを用いると、読みやすい文章になります。
次の例文を読んでみましょう。
上の文でも意味はわかりますが、箇条書きを使ってより読みやすく改善してみます。
項目を並べた部分が視覚的に目立つため、文章の構造を理解しやすくなりました。並列的な情報を記載するときは、積極的に箇条書きを用いるとよいでしょう。
箇条書きのポイントについては、次の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
10.係り受けの距離を近づける
係り受けとは、
- 主語と述語
- 修飾語と被修飾語
のように、係る言葉と受ける言葉の関係性のことです。
係る言葉と受ける言葉の距離が離れすぎていると関係性がわかりにくく、読みにくい文章になってしまうため注意しましょう。
次の例文を読んでみてください。
「丁寧に」という修飾語が前半に登場していますが、それを受ける「開けた」がなかなか出てきません。
以下のように、距離を近づけて読みやすく改善してみましょう。
係り受けの距離を近づけておくと、読者へ与えるストレスが少なくなり、誤読される可能性も減ります。
次の記事では、係り受けについてさらに詳しく解説していますので、ぜひチェックしてください。
読みやすい文章構成を考えることも重要
読みやすい文章を書くためには、全体の構成をしっかりと考えることも重要です。
文章構成は、家を建てるときの設計図のようなもの。
設計図がないと安全で快適な家を建てられないのと同様、文章構成が決まっていないと読みやすい文章は書けません。
書き始める前に大枠を決めておけば、読者に伝えたい内容が明確になり、スムーズに文章を作成できるでしょう。
ブログやWebサイトの記事の場合は、基本の型「リード文+本文+まとめ」を活用すれば、簡単に構成を決めることができます。
この型を使うと、作文が苦手な人でも読みやすい文章を書けるでしょう。
次の記事で詳しく解説していますので、気になる人はチェックしてください。
読みやすい文章を書く人になるためのトレーニング方法
読みやすい文章を書く人になりたいなら、次のような方法でトレーニングしましょう。
1.文章を書く機会を増やす
いくらテクニックを知っていても、実際に文章を書かなければスキルは向上しません。
普段からできるだけ文章を書くようにしましょう。
日記でもOKですが、できれば人に読まれる前提で書くのがおすすめです。
無料ブログでも問題ないので、文章を書き、どんどん公開していきましょう。
2.読みやすい文章を書く人の真似をする
文章術に限りませんが、まずはスキルが高い人の真似をすると効率よくレベルアップできます。
小説家ではなくWebライターなどを目指すなら、
- エッセイ
- ビジネス書
など、少し説明的な文章のほうが参考になるでしょう。
とくにおすすめなのは、松浦弥太郎さんのエッセイです。松浦さんは雑誌「暮しの手帖」の元編集長で、エッセイストとしても活躍しています。
丁寧な文章で内容もおもしろいため、興味のある人は読んでみてください。
読みやすい文章で読者を獲得しよう!
今回は、読みやすい文章を書くコツを紹介しました。
少し意識するだけで、読者に対して親切な文章を書けます。
この記事で紹介したコツは誰でも簡単に実践できますので、ぜひ試してみましょう。
次の記事では、シンプルでわかりやすい文章を書くテクニックを紹介していますので、あわせて読んでみてください。
コメント
Comments are closed.