香典や祝儀などの冠婚葬祭費は経費になる?勘定科目や仕訳例を紹介

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香典・祝儀などの冠婚葬祭費は経費計上できる?

フリーランスとして活動していると、クライアントや従業員へ、

  • 香典
  • 祝儀
  • 見舞金

などを渡すケースもあるでしょう。

事業に関係する相手に渡す場合は、これらの費用を経費として計上できます。

ただし、相手によって仕訳方法を変える必要があるため注意しましょう。

この記事では、主にフリーランスや個人事業主向けに、

  • 香典や祝儀を経費計上するときのポイント
  • 勘定科目の選び方
  • 仕訳例

などを紹介しますので参考にしてください。

香典や祝儀などの冠婚葬祭費を経費計上するときの3つのポイント

香典や祝儀などを経費計上するときは、以下のように渡す相手によって勘定科目を変えるのが基本です。

  • クライアントへ渡す場合:接待交際費
  • 従業員へ渡す場合:福利厚生費

会場までの交通費やホテル代などは、旅費交通費として経費計上できます。

以下、経費計上のポイントを詳しく解説しますので、順番に見ていきましょう。

1.香典や祝儀をクライアントへ渡す場合:接待交際費

クライアントや取引先など、仕事上の関係がある相手に香典や祝儀を渡す場合は、勘定科目「接待交際費」として仕訳しましょう。

現在、取引している相手だけでなく、取引の予定がある相手へ渡す場合も経費計上できます。

当然ですが、事業とは無関係の友人や親戚などへ渡す場合は、経費計上できません。

詳しくは後述しますが、領収書はなくてもOKです。代わりに、案内状などを残しておきましょう。

勘定科目・仕訳例

借方貸方摘要
接待交際費 5,000円事業主借 5,000円香典

クライアントへの香典を個人の現金から渡す場合は、上記のように仕訳します。

摘要欄には、クライアント名も記載しておくとよいでしょう。

2.香典や祝儀を従業員へ渡す場合:福利厚生費

従業員へ香典や祝儀を渡す場合は、勘定科目「福利厚生費」として仕訳しましょう。

現在、働いている人だけではなく、

  • 過去に雇用していた従業員
  • 従業員の家族

などへ渡す場合も経費計上できます。

勘定科目・仕訳例

借方貸方摘要
福利厚生費 30,000円事業主借 30,000円祝儀

従業員の結婚式において祝儀を渡す場合は、上記のように勘定科目「福利厚生費」として仕訳します。

摘要欄に従業員名なども記載しておくとよいでしょう。

3.交通費や宿泊費が発生する場合:旅費交通費

結婚式や葬式に参加するために交通費や宿泊費がかかった場合は、勘定科目「旅費交通費」として処理しましょう。

当然ですが、近場なのにホテルを利用して、宿泊費を経費計上するのはNGです。

勘定科目・仕訳例

借方貸方摘要
旅費交通費 2,000円事業主借 2,000円電車代

クライアントの結婚式に出席するために電車で移動した場合は、上記のように仕訳しましょう。

香典や祝儀などの冠婚葬祭費を経費計上するときの3つの注意点

香典や祝儀などを経費計上するときは、以下の3点に注意しましょう。

  1. 領収書の代わりに案内状や会葬礼状を保管しておく
  2. 高額すぎる香典や祝儀などは税務署から指摘される可能性がある
  3. 友人や親戚などに関する冠婚葬祭費は経費計上できない

以下、それぞれのポイントについて詳しく解説します。

1.領収書の代わりに案内状や会葬礼状を保管しておく

結婚式や葬式では、基本的に領収書を発行してもらえません。

領収書の代わりに、

  • 案内状
  • 会葬礼状
  • 香典袋や祝儀袋のコピー

などを残しておきましょう。

出金伝票を使って、クライアント名や金額などを記録しておくのもおすすめです。

2.高額すぎる香典や祝儀などは税務署から指摘される可能性がある

香典や祝儀などは、いくらでも経費計上できるわけではありません。

渡す相手にもよりますが、経費として認められるのは、

  • 香典なら5,000円
  • 祝儀なら3万円

など、あくまでも一般的な金額のみです。

香典や祝儀はある程度の相場が決まっているものであるため、たとえば100万円もの大金を包むと、税務署から指摘を受けるでしょう。

3.友人や親戚などに関する冠婚葬祭費は経費計上できない

そもそも経費とは事業に関連する出費であるため、友人や親戚などに関する冠婚葬祭費は経費として認められません。

ただし、友人と一緒に仕事をしている、といった場合は経費計上してOKです。

香典や祝儀などを正しく経費計上して節税につなげよう!

今回は、香典や祝儀などの冠婚葬祭費を経費計上するときのポイントについて解説しました。

できるだけ多くの費用を経費計上したほうが節税効果は高まります。

領収書の代わりとなる書類を残しておけば、冠婚葬祭費も経費として認めてもらえるため、忘れずに計上しておきましょう。

そのほか、フリーランスが経費計上できる費用については、次の記事で紹介しています。節税効果を高めたい人は、あわせてチェックしてみてください。

フリーランスが経費計上できるものをチェック>>

フリーランスや個人事業主として活動するなら、経費についての基本的な考え方を理解しておくことも大切です。

以下のような本に軽く目を通しておくと理解が深まりますので、ぜひチェックしておきましょう。

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冠婚葬祭費以外で経費計上しておきたい費用

冠婚葬祭費以外にも、次のような費用を経費計上できないかチェックしておきましょう。

費用勘定科目判断基準
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敷金・礼金・仲介手数料修繕費
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